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こむら返り

2023年6月15日

“足がつる”と表現される”こむら返り”とは、主にふくらはぎに起こる筋肉痙攣の総称で自分の意思とは無関係に筋肉が持続的なれん縮を起こし、多くは激しい痛みを伴います。
ふくらはぎの筋肉に起こることが多いですがそのほか足の裏,趾,太ももなどでも起こります。
睡眠中(明け方に多い)に見られるほか激しい運動中や筋肉を使い過ぎた後にも見られます。
一般にカリウム,カルシウム,マグネシウムなどの電解質異常やそれらが不足する状態などが原因で生じると言われていますが実は多くの場合マグネシウム不足が基本にあると考えられます。
一方、原因が特定できない状況で起こることもあります。
こむら返りは誰にでも生じますが中には病気が隠れていることもあるため、病気が疑われる場合は医療機関に相談する必要があります。

こむら返りの原因

こむら返りは上記のような異常が主な原因とされていますがその多くが食事からのマグネシウムの慢性的摂取不足のほか、下痢,嘔吐,発汗,激しい運動に伴うマグネシウム消費や利尿剤による体外への喪失によるマグネシウム不足などが挙げられます。
脱水や局所の冷えは末梢循環不全を介して筋肉組織内のマグネシウム不足をさらに悪化させます。
したがって脱水や冷えはこむら返りの直接的な原因ではなく悪化させる要因と言えます。
マグネシウムは収縮した筋肉を弛緩させる(ゆるめること)働きをしています。
そのためマグネシウム不足では筋肉を弛緩しにくくなります。
また、ふくらはぎなどの筋肉に存在する過収縮を予防するセンサー(腱紡錘)はマグネシウムが不足するとその機能が低下するため弛緩がさらに難しくなります。
これがこむら返りです。
こむら返りは原因が特定できない状況で生じることもあります。
しかし、局所の筋肉を使いすぎて過収縮を起こし”こむら返り”に類似した症状が生じるなど何かしらの原因が関連づけられることもあります。
そのほかにも、腎不全(特に透析中)や糖尿病,メタボリックシンドローム,肝硬変,甲状腺機能低下などの病気や妊娠(特に妊娠初期の悪阻の酷い時期)期間中に関連して生じることもあります。

こむら返りの症状

こむら返りでは、自分の意思とは無関係に筋肉が収縮を持続するようになります。
筋肉の収縮は外から見てわかることもあります。
また、収縮に伴い多くは激しい筋肉の痛みを自覚します。
運動に関連したこむら返りは運動中や運動後に生じることが多いです。
病気に関連して発症する場合は夜間の就寝中に生じることがしばしばあります。

こむら返りの発生時の対処法

◎膝を伸ばしたまま座り、つった方の足のつま先を掴んでゆっくりと手前に引っ張る。
◎アキレス腱を伸ばす要領で足を前後に開きつった方のふくらはぎをゆっくりと伸ばす。
壁に両手をついて行っても良い。
◎ふくらはぎ全体をほぐすように優しくマッサージをする。
◎患部をお湯や蒸しタオルなどで温める。

また、漢方薬の芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)には、筋肉の収縮を抑える働きがあります。

こむら返りの予防

◎十分な水分補給を心がける
水分は新陳代謝を促して体内の老廃物を排出するのに欠かせない成分です。
水分量の低下はミネラルバランスの乱れへと繋がり、こむら返りを引き起こす可能性があります。
そのため、こまめに水分補給をすることが重要です。
運動時はもちろん、就寝中はコップ1杯分の汗をかくと言われているため、寝る前にコップ1杯の水を飲む習慣をつけると良いでしょう。

◎筋肉のはたらきに関係するミネラルを摂取する
ミネラル不足は筋肉の正常な動きが阻害される原因となります。
マグネシウムやカルシウムなどのミネラルが不足しないように食事内容に気を配りましょう。
マグネシウムはワカメやひじきなどの海藻類,ナッツなどに多く含まれています。
カルシウムが含まれるのは牛乳やチーズなどの乳製品,豆腐のような大豆製品,しらすをはじめとした魚類です。
ミネラル不足が心配であればこれらの食品をバランスよく普段の食事に取り入れましょう。

◎ふくらはぎを温めて冷えを防ぐ
足の冷えは血行の悪化に繋がり、こむら返りを引き起こす要因になります。
血行を促せるよう、日頃からふくらはぎの保温に努めることが大切です。
特に冷えが発生しやすいのは秋・冬ですが、夏の冷房にも注意が必要。
手軽にできる保温の手段として使い捨てカイロやレッグウォーマーでふくらはぎを温める方法があります。
入浴も冷えの解消や血行の促進に効果的です。
入浴剤を使用すればいい香りに包まれながらリラックス効果も期待できます。

◎適度な運動とストレッチを行う
日頃から適度な運動を心がけるのも重要です。
運動に取り組むことで筋肉量低下の予防と足の血行の促進が見込めます。
ウォーキングやジョギングといった軽い運動のほか、日頃からストレッチを取り入れるのもおすすめです。
ウォーミングアップが不十分なままハードな運動をするとこむら返りが発生しやすいため注意が必要です。

いかがでしたでしょうか?

こむら返りは水分不足やミネラル不足のほか、運動不足や加齢によっても起こります。
普段からの食事や運動に気を配ることで予防することも可能です。
急なこむら返りが発生した際はいつでも応急処置ができるよう頭の片隅に入れておくと良いでしょう。

最後までお読み頂きありがとうございました。

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